認知症予防にキスは効果がある?キス以外におすすめの認知症予防法も紹介

「キスや性行為といったスキンシップが認知症予防に効果がある」という発表を行った海外の興味深い研究報告があります。この記事では、認知症予防にキスや性行為が効果的と言われている主な理由について解説します。また、認知症予防のために必要な認知機能の低下の早期察知とその為の定期的なセルフチェックについても紹介しますので、参考にしてください。

キスをする老夫婦

認知症の予防にキスは有効?

キスや性行為は、認知症予防に効果が期待できると言われています。

オランダのアムステルダム自由大学医療センターが行った調査で、58歳から98歳の夫婦約1700人を対象に、性生活の聞き取り調査と記憶力・思考力を測定するテストを行ったところ、「性生活に満足している」と答えた人ほどテストの成績が良いという結果となりました。

理由としては、通称”恋愛ホルモン”とも呼ばれているオキシトシンが関係していると考えられています。
東京理科大学薬学部 斎藤顕宜教授らの研究グループが行った実験によると、アルツハイマー型の認知症に深く関わっていると言われるたんぱく質「アミロイドベータ(Aβ)」による海馬ニューロンの神経活性障害が、オキシトシンの働きによって改善されるということがわかってきました。
参考:東京理科大学プレスリリース

このように、キスや性行為などのスキンシップは脳内のオキシトシンを分泌させるため、認知症予防に効果が期待できると言われているのです。

キス以外に効果のある認知症予防方法

「キスや性行為といったスキンシップが認知症予防に効果が期待できるという事は理解出来たけれど、やっぱり恥ずかしい」そう考える人も多いでしょう。

ここからは、キスなどのスキンシップ以外で効果が期待される認知症予防の主な方法を5つご紹介いたします。

  • 定期的な運動をする
  • バランスの良い食事を摂る
  • 脳のトレーニングをする
  • 人と積極的に会いコミュニケーションを取る
  • 定期的に認知機能の状態を測る

定期的な運動をする

定期的な運動は認知症予防に効果が期待できると考えられます。

国立長寿医療研究センターが発行する認知症予防マニュアルには、有酸素運動を定期的に行うことで脳の認知機能に良好な影響を及ぼすという調査結果があります。
参考:独立行政法人国立長寿医療研究センター『認知症予防マニュアル』

運動の習慣が無い人は、週3日~週5日、毎回30分程度のウォーキングをすることからはじめてみましょう。思わぬケガをしないためにはストレッチなどの準備運動を欠かさず行い、決して無理をしないことが大切です。

走っている人

バランスの良い食事を摂る

バランスの良い食事も、認知症予防に効果が期待されている要素のひとつです。

主に青身魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった多価不飽和脂肪酸、ならびに、カテキンをはじめとする抗酸化物質などの栄養素には、認知症の原因になると言われる「アミロイドベータ(Aβ)」の蓄積を抑制する効果があると考えられています。

しかし、認知症予防に効果的な栄養素だけを摂取すると栄養バランスが崩れ、認知症以外の疾患を引き起こしかねません。上記に代表される栄養素を積極的に食事に取り入れながら、「一汁三菜」に代表されるようなバランスの良い食事を心掛けてみてはいかがでしょうか。

脳のトレーニングをする

脳トレやゲームなどで脳のトレーニングすることも認知症予防に効果が期待されています。

現在、認知症の原因のひとつとして考えられているのが「脳内の血流の低下」です。楽しみながらゲームを進めたり脳トレの問題を解いたりすることによって脳内の血流が促進されるため、認知機能の低下を防げると言われています。

具体的には「簡単な計算、パズル、漢字の読み書き、塗り絵、指先を動かす」といった内容の脳トレやゲームが、多くの施設・病院で使われています。

人と積極的に会いコミュニケーションを取る

人と積極的に会ってコミュニケーションを取ることも、認知症予防に有用であると考えられます。

日本認知症予防学会の浦上克哉理事長(鳥取大学医学部教授)は、認知症予防の3つの柱として「知的活動」や「運動」に加え、「コミュニケーション」も重要な事項のひとつとして挙げています。ひとり暮らしの場合は、カルチャースクールや習い事で共通の趣味を持った友人を作ったりすると良いでしょう。

また、最近では「家族型ロボット」として話題を集めているLOVOT(ラボット)を家族に迎え、家でのコミュニケーションを楽しむ高齢者の方も増えています。

定期的に認知機能の状態を測る

食事や運動といった生活習慣に気を付けることも大切ですが、ご自身の認知機能の状態を正しく把握するためには、認知機能の状態を定期的にチェックすることも有用だと考えられます。

認知機能のチェックの主な内容としては「空間認識力・注意力・言語力」などが挙げられます。認知症と診断するのではなく、あくまで認知機能をチェックするだけなので、正式に診断をしたい場合は専門のクリニックを受診しましょう。

ご自宅や店舗で受けられる認知機能チェックは様々な会社が開発しています。中にはスマートフォンで簡単に受けられる物もありますので、ぜひ、ご自身のライフスタイルに合った方法で、定期的な認知機能のチェックをしてみてはいかがでしょうか。

認知症予防には認知機能低下を早期に察知することが重要

認知症予防のためには、日頃からキスや性行為などのスキンシップをとったり、運動や食事などの生活習慣を見直したりすることに加えて、認知機能の低下を早期に察知する事が大切だと言われています。

ここからは、認知機能の低下の早期察知や定期的な認知機能のチェックが有用と考えられる理由や、定期的に認知機能を評価する方法を紹介します。

認知症は早期に発見できれば進行を抑制できる

認知症には、認知症を発症していない健常者と認知症患者の中間の状態にあたる、「MCI」と呼ばれる認知機能が低下した状態があります。このMCIの状態で早期に察知することができれば、約3割もの方が認知機能を健常な状態まで回復できる可能性があるという報告もあります。

一方で、「軽症だから」とMCIの状態のまま適切な治療をせずに放置してしまうと、約1割の方が1年以内に認知症の発症に至ってしまうとも言われています。

 

認知機能測定を定期的に実施して夫婦で認知症予防をしましょう

キスなどのスキンシップで期待される認知症予防の効果について解説しました。

キスや性行為といったスキンシップを行うと、脳内でオキシトシンが分泌され、その結果、認知症に深く関わっていると言われるたんぱく質「アミロイドベータ(Aβ)」による海馬ニューロンの神経活性障害が改善される事が期待されています。キスや性行為が難しい場合は、食事の見直しや有酸素運動の導入など生活習慣を改善することが有用であると考えられます。

認知症は、発症前に認知機能の低下を早期に察知できれば進行を遅らせることができる病気です。早期察知のためには、定期的かつ恒常的に認知機能を測定し、小さな変化に気づける環境を作っておくことが有用だと考えられています。利用者に負担をかけずに短時間でチェックができる認知機能セルフチェックを用いて、是非、認知機能測定の習慣を作ってみてはいかがでしょうか。

※本記事で記載されている認知症に関する内容は、専門家によって見解が異なることがあります。

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