認知症予防にはどんなパズルがおすすめ? 効果や今からできる予防対策も紹介

認知症を予防するための活動を何か始めたいと考えている方も多いでしょう。

手軽な活動としてパズルがありますが、具体的にはどのようなパズルが認知症予防効果を期待できるのでしょうか。

 

認知症の予防が気になる方、最近もの忘れが増えたように感じる方、そして、認知症に対して不安を感じている方はぜひご覧ください。

 

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認知症予防にパズルは効果的?

書店の認知症予防関連コーナーに行くと、認知症予防に良いと言われるドリルやパズルが並んでいます。

有名な教授や大規模病院が監修したパズルも多く、パズルと言えば認知症予防効果が期待できるものとして周知されているようです。

 

実際のところ、パズルには認知症予防につながるさまざまな要素が含まれていると言われています。

例えば、パズルをする際には色の判別や記憶、空間把握といったさまざまな知的能力が必要です。また、手先を使う、細かな作業をするといった身体的な動きもあり、手指を通して脳を刺激することができます。

 

アメリカで75~85歳までの健康な高齢者を対象に実施された研究からも、パズルが認知症の発症率を低下させる効果を示唆する結果が示されています。

この研究では普段の活動と認知症発症リスクの関連性を調べていますが、カードゲームやボードゲーム、楽器演奏、ダンスを日常的に行っている人は、そうでない人と比べて認知症の発症率が低いという結果が得られました。

 

これらのいずれも手と脳を同時に動かし、複数のことを同時に考えているという共通点があります。

パズルも手と脳を同時に動かし、複数の事柄を並行して思考していくため、認知症発症リスクを低減させる効果を期待できるでしょう。

 

認知症予防に効果が期待できるのはどんなパズル?

手と脳を同時に動かし、複数の事柄を同時に考えることができるパズルにはどのようなものがあるでしょうか。

 

書店やバラエティショップなどで手に入るものを紹介するので、ぜひ日常的な習慣として取り入れていきましょう。

説明不要でできるジグソーパズル

パズルの中にはルールを把握しなくてはならないものもありますが、ジグソーパズルなら説明不要で誰でも楽しめるでしょう。

出来上がり図をイメージしながらピースを探すことで空間認識力や想像力を鍛えられ、的確な場所に適切なピースをはめることで手先を細かく動かせます

 

慣れてきたら、よりピースが多くて小さな、難易度が高いジグソーパズルに挑戦してみましょう。簡単にできるパズルよりも考える力を必要とするため、さらに脳の刺激につながります。

 

クイズを絡めた脳トレパズル

クイズを絡めた脳トレパズルも認知症予防の効果を期待できます。

例えばクロスワードパズルなら、単に文字をマスに埋めるのではなく、ヒントから言葉を連想しなくてはいけません。

記憶力や理解力を駆使して言葉を紡ぎだし、指定された文字数で表現していきます。

 

その他にも、雑学や計算などのクイズも、言語力や記憶力に働きかける効果を期待できます。

楽しみながら解けそうなのを選び、毎日の日課にしてみてはいかがでしょうか。

 

二人以上で楽しめるパズルゲーム

ジェンガや将棋崩しなどの二人以上で遊べるパズルゲームも、空間認識力に働きかけ、かつ手先も使うので、認知症予防効果を期待できます。

いずれも慎重に指を動かさないとパズルを続けられないため、適度に緊張感があるのも良い点です。

 

その他にも、立体パズルやウボンゴなども二人以上で遊べ、空間認識力や想像力に働きかけるパズルです。

二人以上で遊ぶとパズルをしながらおしゃべりをするので、さらに脳の活性化を期待できます。

 

インターネットで紹介されている無料パズル

移動時間や待ち時間を活かしてパズルをしたいという方は、インターネットで紹介されている無料パズルに挑戦してみてはいかがでしょうか。

スマートフォンやパソコンですぐに遊べるものがたくさんあります。

 

一筆書きやナンプレ、積み木の数を数える問題など、頭を使うパズルをぜひ試してください。

動きのあるパズルなら、さらに楽しく脳を鍛えられます。

 

例えば落ちてくるピースを横に並べて消していくテトリスやぷよぷよなどは、スピードを上げることでさらに難易度を高くできます。

考える速度を鍛える効果も期待できるでしょう。

 

認知症は早期発見と定期的なセルフチェックが重要

認知症は、早期に発見して適切な治療を施すことで、その進行を遅らせられる病気です。

 

そして、早期発見には定期的に認知機能をチェックすることが重要になります。

MCI段階で発見すれば進行を抑制できる

認知症の一歩前の段階にMCI(軽度認知障害)という状態があります。

物忘れなど認知症に見られる症状が出ているものの、その程度は軽く周囲に影響を及ぼすほどではない状態です。

 

 

しかし、軽度とはいえMCIを放置すると、その中の約1割の方は1年以内に認知症を発症すると言われています。一方で、もしMCI段階で適切な治療を施すことができれば、健常な認知機能まで回復する可能性が14〜44%もあるとされています。

 

つまり、認知症を深刻化させないためには、少しの認知機能の変化に気づき、適切に対応することが有用であると考えられます。

パズルや認知機能測定を有効活用して認知症に備えましょう

認知症予防のために脳と手を使うパズルについて解説しました。毎日続ければ、さらに効果を期待することができます。

 

また、認知機能セルフチェッカーを使って、定期的に認知機能を測定することもおすすめの習慣です。

ご自身の今の状態を把握し、早期発見・早期対応につなげていきましょう。

 

※本記事で記載されている認知症に関する内容は、専門家によって見解が異なることがあります。

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