介護保険を提供している民間保険会社を比較!将来に備える保険の選び方も解説

民間の介護保険と公的介護保険は何が違うのかを紹介し、大手保険会社の介護保険の加入条件や保障内容について比較しながら解説します。厚生労働省のデータによれば、日本における要介護認定率は、高齢者となる65歳から後期高齢者直前の74歳までは人口の1割にも満たない数で、まだまだ元気に自立した生活を送る方が多くいることが分かりますが、80歳台となるとその割合が3割強へと急上昇し、90歳以上となると68%と高水準になっています。

人生100年時代を迎えた今、介護問題はすべての国民にとってより切実な社会課題となっています。将来の介護問題に備えるためにも、ぜひこちらのコラムをご参考ください。

保険比較

民間介護保険と公的介護保険を比較

日本には公的な介護保険制度があり、満40歳以上の国民は全員が強制加入します。また、保険会社でも保険商品の一つとして民間の介護保険を提供していることがある為、任意で加入して保険金支払いの条件を満たせば保障を受けることができます。民間介護保険と公的介護保険の違いについて、それぞれの項目でみていきましょう。

加入年齢・保障適用年齢

公的介護保険の加入年齢は満40歳です。満40歳になると強制的に加入し、基本的には一生涯解約することはありません。保障適用年齢は満65歳以上ですが、16種類の特定疾病によって介護が必要になった場合のみ、満40歳以上65歳未満の方も介護保険によって保障されます。

一方、民間介護保険の加入年齢は保険商品によってさまざまです。0歳から加入できるものや50歳以上にならないと加入できないものもあります。保障が適用される年齢は基本的には特に決まりがなく、加入している状態で保険金支払いの条件を満たすなら、年齢を問わず保障を受けられることが一般的です。

保険料

公的介護保険の保険料は収入によって決まります。基本的には健康保険料を合算して徴収されるため、保険料支払の手続きをする必要はありません。

一方、民間介護保険の保険料は、保険商品や保障内容によって異なります。収入に関係なく同じ条件で同じ保障内容に申込む場合は保険料は同額になります。

掛け捨て型か積立型か

公的介護保険は掛け捨て型です。介護サービスを一度も利用しない場合は、保険料の一部が戻ってくることはありません。

一方、民間介護保険は、保険商品によって異なります。公的介護保険のように掛け捨て型のタイプもありますが、積立型で支払った保険料に見合う保険金を受け取れるものもあります。積立型のものには、5年、10年といった特定の期間ごとにまとまって一時金を受け取れるものや、死亡保険金として被保険者の死亡時にまとまって受け取れるものがあります。

なお、保険料の支払いに関しては、公的介護保険と民間介護保険には大きな違いがあります。公的介護保険では保障が適用される状態(要介護認定や要支援認定)になっても保険料を支払い続けなくてはいけませんが、民間介護保険では要介護状態になるなどの保障適用事由が発生すると、以後は保険料の支払いが免除されることが一般的です。

保障内容

公的介護保険では、介護サービスにかかった費用の一部を保険金によってまかなわれます。負担割合は被保険者の収入によって変わり、例えば3割負担の方が10万円の介護サービスを利用した場合は、実際に支払う金額は3万円になります。介護保険でカバーされる金額についてはその場で天引きされるため、被保険者は一時的にでも費用を立て替える必要はありません。

一方、民間介護保険は現金支給となります。例えば保障適用条件が「要介護2以上に認定されること」という介護保険なら、要介護2以上に認定された時点で保険金を受給できます。なお、保険金の支払いには「一時金」と「年金」の2つのタイプがあり、一時金タイプの保険の場合は保障適用条件を満たした時点でまとまった保険金を受給し、年金タイプの保険では条件を満たした時点で毎月(毎年、数ヵ月ごとなど)定期的に保険金を受給します。

民間介護保険10社を比較

民間介護保険では、保険商品によって加入条件も保障内容も大きく異なります。大手保険会社の介護保険を比較するので、保険選びの参考にしてください。

加入年齢で比較

公的介護保険は満40歳にならないと加入できません。若年性認知症や事故などの理由により若くして介護が必要になるケースに備えておきたい場合は、早期に加入できる民間保険を選びましょう。

日本生命(みらいのカタチ介護保障保険) 3歳以上75歳以下
太陽生命(MY介護Best(一時払)) 20歳以上79歳以下
明治安田生命(介護のささえ) 40歳以上80歳6ヵ月以下
朝日生命(あんしん介護) 40歳以上75歳以下
ソニー生命(介護保険) 20歳〜85歳以下※
コープ(コープの介護保険) 0歳以上79歳以下
アクサ生命(賢者の備え) 20歳以上70歳以下
イオン(イオンの介護保険) 20歳以上70歳以下
ANA(明日へのつばさ親介護保険) 40歳以上84歳以下
アフラック(スーパー介護年金プラン) 18歳以上60歳以下

※払込期間によって加入可能な年齢が変わります。終身払込の場合は20歳以上85歳以下ですが、有期払込の場合は加入可能な年齢の幅が狭くなります。

掛け捨て型か積立型かで比較

掛け捨て型の保険では、毎月の保険料を低く抑えられるというメリットがありますが、その名の通り、各社が設定する保険金の支払い条件を満たさない限りは支払った保険料は捨てる形となってしまいます。

一方、積立型は毎月の保険料が比較的高くなることがありますが、その分、満期になったときにはそれまでに払い込んだ保険料に利率も含めた形で積立金を受け取ったり、万一の場合には死亡保険金が支払われたりするというメリットがあります。それぞれの特徴を考慮した上で、ご自身に合う保険を検討してみてください。

日本生命(みらいのカタチ介護保障保険) 積立型(介護保険が適用されないときは死亡保険金あり)
太陽生命(MY介護Best(一時払)) 積立型(介護保険が適用されないときは死亡保険金あり)
明治安田生命(介護のささえ) 積立型(介護終身年金を受給しないときは死亡保険金あり)
朝日生命(あんしん介護) 掛け捨て型か積立型か選択できる
ソニー生命(介護保険) 掛け捨て型か積立型か選択できる
コープ(コープの介護保険) 掛け捨て型
アクサ生命(賢者の備え) 積立型(介護保険や高度障害保険が適用されないときは死亡保険金あり)
イオン(イオンの介護保険) 掛け捨て型
ANA(明日へのつばさ親介護保険) 掛け捨て型
アフラック(スーパー介護年金プラン) 積立型

保険金額で比較

保険商品によって受け取れる保険金額が異なります。どの程度の補償を希望するかによって、適した保険をお選びください。

日本生命(みらいのカタチ介護保障保険) 要問い合わせ
太陽生命(MY介護Best(一時払)) 年金30万円(年額)×20年間
明治安田生命(介護のささえ) 加入年齢等によって異なる
朝日生命(あんしん介護) 要問い合わせ
ソニー生命(介護保険) 介護一時金120万円、介護年金60万円、死亡保険金0~600万円
コープ(コープの介護保険) 介護一時金100万円~700万円、傷害死亡保険金100万円
アクサ生命(賢者の備え) 介護保険金500万円、死亡保険金500万円、高度障害保険500万円(併用受給不可)
イオン(イオンの介護保険) 介護一時金200万円~500万円、入院保険金1日あたり1,000円
ANA(明日へのつばさ親介護保険) 介護一時金100万円~500万円
アフラック(スーパー介護年金プラン) 介護一時金60万円、介護年金60万円×最長10年(もしくは高度障害一時金60万円、高度障害年金60万円×最長65歳まで、死亡保険金60万円)

保険料で比較

毎月の保険料は無理なく支払える金額か、必ずチェックしておきましょう。掛け捨て型は比較的保険料が低いため、少ない負担で加入することができます。

日本生命(みらいのカタチ介護保障保険) 満40歳で加入、満70歳で払込満了、介護保険金700万円で、男性22,006円・女性20,560円
太陽生命(MY介護Best(一時払)) 要問い合わせ
明治安田生命(介護のささえ) 満40歳で加入、終身払込、死亡保険金300万円、介護終身年金年額60万円で、男性8,514円・女性8,942円
朝日生命(あんしん介護) 満40歳で加入、終身払込、基準介護年金額60万円、介護一時金300万円で、男性5,983円・女性5,572円
ソニー生命(介護保険) 満50歳で加入、満70歳で払込満了、介護一時金60万円(初年度の介護年金と合算すると120万円)、介護年金60万円、死亡保険金60万円で、男性11,580円・女性16,260円
コープ(コープの介護保険) 満40歳で加入、任意の時期まで払込、介護一時金100万円、傷害死亡保険金100万円で、男女ともに60円
アクサ生命(賢者の備え) 満40歳で加入、終身払込、介護保険金(もしくは死亡保険金か高度障害保険金)500万円で、男性14,295円・女性13,050円
イオン(イオンの介護保険) 満40歳で加入、任意の時期まで払込、介護一時金100万円で、男女ともに初年度は80円、2年目以降は100円
ANA(明日へのつばさ親介護保険) 満40歳で加入、任意の時期まで払込、介護一時金500万円で、男女ともに60円
アフラック(スーパー介護年金プラン) 満30歳で加入、終身払込、介護一時金60万円、介護年金60万円で、男性4,224円・女性要問い合わせ

※いずれの保険料も月額料金です

保障期間は終身か有期かで比較

掛け捨て型の保険は保険料の支払いを止めてしまえば、保障期間ももちろんそこまでとなります。一方で、積立型は、特定の年齢まで保険料を支払えば一生涯の保障を受けられるものもあります。どのような保障を希望するのか予め決めてから、保障期間を選ぶようにしましょう。

日本生命(みらいのカタチ介護保障保険) 終身か有期か選択可能
太陽生命(MY介護Best(一時払)) 終身
明治安田生命(介護のささえ) 終身
朝日生命(あんしん介護) 終身
ソニー生命(介護保険) 終身
コープ(コープの介護保険) 有期
アクサ生命(賢者の備え) 終身
イオン(イオンの介護保険) 有期
ANA(明日へのつばさ親介護保険) 有期
アフラック(スーパー介護年金プラン) 終身

特約で比較

特約を付加することで、さらに手厚い保障を受けられることがあります。例えばリビング・ニーズ特約をつけると、余命6ヵ月以内と宣告を受けた時点で死亡保険金を受給することが可能になります。

また、保険料払込免除特約をつけると、保険会社で定める特定の条件に合致すると保険料の支払いが免除されるものの保障は受けられるようになります。一般的には、ガンや急性心筋梗塞、脳卒中などの三大疾病に罹患すると、支払い免除になることが多いです。

その他にも保険商品によってさまざまな特約や用意されているので、必要に応じて加入を検討するようにしましょう。

日本生命(みらいのカタチ介護保障保険) リビング・ニーズ特約、保険料払込免除特約
太陽生命(MY介護Best(一時払)) 保険組立特約、指定代理請求特約
明治安田生命(介護のささえ) 介護一時金保障特約、軽度介護一時金保障特約、軽度介護保険料払込免除特約、代理請求特約
朝日生命(あんしん介護) 軽度認知障害保障特約
ソニー生命(介護保険) 介護一時金特約、死亡保険金特約
コープ(コープの介護保険) 天災危険保障特約
アクサ生命(賢者の備え) リビング・ニーズ特約、指定代理請求特約、年金払移行特約
イオン(イオンの介護保険) 要問い合わせ
ANA(明日へのつばさ親介護保険) 要問い合わせ
アフラック(スーパー介護年金プラン) 公的介護保険制度連動年金特約、確定年金支払移行特約

独自サービスで比較

保険会社によっては、契約者だけに独自サービスを提供していることがあります。医師や看護師、ファイナンシャルプランナーなどの有資格者のアドバイスを得られたり、独自のポイントサービスが利用できたりするものもあります。加入前にぜひチェックしておきましょう。

日本生命(みらいのカタチ介護保障保険)
  • 契約者や家族の情報を登録することで景品に交換できるポイントが付与される「サンクスマイル」
  • ライフイベント時にプレゼントを受け取れる「ハッピープレゼント」
  • 健康や介護に関する無料相談サービス など
太陽生命(MY介護Best(一時払))
  • 年に一度、あるいは保険金請求が必要なときにスタッフが自宅訪問するサービス
  • 名医照会サービス など
明治安田生命(介護のささえ) 要問い合わせ
朝日生命(あんしん介護)
  • 専門医の相談サービス
  • 軽度認知障害スクリーニング検査案内 など
ソニー生命(介護保険) 住まいや老後についてのコンサルティングサービス など
コープ(コープの介護保険) 要問い合わせ
アクサ生命(賢者の備え) 健康相談サービス
イオン(イオンの介護保険) 保険料の分だけときめきポイントが貯まる
ANA(明日へのつばさ親介護保険)
  • 電話介護相談サービス
  • 家事代行サービス等の紹介
アフラック(スーパー介護年金プラン)
  • オンラインや電話による医療相談サービス
  • 人間ドック・健診予約サービス
  • 医療機関・介護施設検索サービス など

納得できる介護保険を契約する方法

保険比較2

介護保険を契約する際には、保障内容や特約などさまざまなポイントをチェックしなくてはいけません。納得できる介護保険に加入する方法について見ていきましょう。

こだわりのポイントを洗い出す

良い保険の定義は、人によって異なります。毎月の保険料が低く抑えられる保険が良いと感じる方もいれば、保険料が高くとも保障が手厚いものを良いと感じる方もいるでしょう。

介護保険を選ぶときは、まずご自身のこだわりポイントをリストアップしてみましょう。例えば以下のようなポイントを書き出しておけば、希望に近い介護保険を選びやすくなります。

<介護保険を選ぶ際のこだわりポイントの例>

  • 毎月の保険料は10,000円以下
  • 介護一時金は100万円程度、介護年金は不要
  • 要介護2以上で保険金を受給したい など

保険代理店で専門家に相談してみましょう

介護保険を選ぶポイントを明確にしても、思い通りの契約を結べるとは限りません。契約の際には支払方法や特約も決めなくてはならず、また、WEBで契約する商品に至っては、保険金の支払い条件などの重要事項を見落とす可能性もあります。

納得できる介護保険に加入するためにも、契約前に保険の専門家に相談することをおすすめします。数ある保険代理店では豊富な知識と経験をもった保険のコンサルティングアドバイザーが、新規加入や加入中の保険見直しを問わずに今のあなたに最適な保険プランを提案してくれるので、納得するまでアドバイスを受けてから安心して保険選びをすることができます。実際の契約手続きや契約後のアフターフォローまで対応してくれるの嬉しい点です。直接面談だけでなく、オンライン面談や電話での無料相談に対応している店舗も多数あるので、老後の不安を解消するためにも、ぜひ一度気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

ご自分やご家族に合う保険を見つけましょう

介護が必要になるのは特別なケースではありません。加齢や認知症の発症、不慮の事故でいつ要介護状態になるかは分からないため、早めに準備しておくことをおすすめします。ぜひ専門家に相談し、ご自身やご家族に合う介護保険を見つけてください。

※本記事で記載されている内容は、専門家によって見解が異なることがあります。

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