親が認知症かも....親の認知症の可能性をチェックするには?やるべきことなども解説

 

「同じ話を何回も繰り返す」

「会うたびに忘れ物をする」

「物や人の名前が出てこない」

 

親の物忘れや記憶力がひどくなると、認知症のサインかも?と疑い始めることがあるのではないでしょうか。もし、親の認知症が知らずに進行していると、取り返しのつかないことになるかもしれません。

 

この記事を読み、あなたの親族が認知症になったかチェックする方法や、やるべきことなどを理解し、認知症に備えましょう。

 

 

認知症とは

認知症は、脳の徐々なダメージによって認知機能が低下し、日常生活に支障をきたす病態です。認知症には様々な種類があり、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体認知症、前頭側頭型認、が四大認知症とされています。

 

認知症の症状は中核症状と周辺症状の二つに分類されています。中核症状は、認知症の基本的な症状であり以下が主に挙げられています。

 

記憶障害

理解力・判断力の低下

実行機能障害

見当識障害

 

周辺症状は、行動や心理の症状であり、中核症状より個人差があるといわれています。

 

被害妄想

人格の変化

睡眠障害

せん妄

気分の落ち込み

不潔行為

 

親の認知症の可能性をチェックする方法

親が認知症になったと疑う場合、医療機関による複合的な診断が認知症のチェックに必要になります。

 

ご自身や周囲の人たちによる症状の観察などは、適切なチェックの方法にはなりません。

 

他の病気が潜んでいる場合があるため、認知症の疑いがある場合は、専門の医師に相談することをお勧めします。医師による診断は、問診、認知機能テスト、脳の画像検査などが主にあります。

 

問診

最初は医師が患者にいくつか質問をし、その答えから患者の状態を診断します。主に、症状の詳細説明や、病歴の確認などが聞かれます。問診は、患者本人だけではなく、周囲の人たちの意見も参考にする場合があります。

 

認知機能テスト

認知機能テストは、患者の認知機能の状態を客観的に測定するために使われています。認知機能テストには、以下のようなものがあります。

 

 

脳の画像検査

脳の画像検査は、脳の萎縮状態を把握し認知症の進行度を検出するために行われています。脳の画像検査には、MRI(磁気共鳴画像法)、CT(コンピュータ断層撮影)、SPECT(単一光子放出型コンピュータ断層撮影)などがあります。

 

親に認知症の診断を受けてもらうには

親が認知症になった可能性があると疑う場合、早期に医師による診断を受けることが重要になります。しかし、認知症は敏感な話題であり、本人が診断や治療を拒否する場合があります。

 

認知症の診断を受けてもらうためには、以下のように本人の気持ちに寄り添いながらアプローチすることがカギとなります。

 

優しくアプローチする

本人に対して優しいアプローチを心がけましょう。ご本人の感情やプライドを尊重することが重要です。相手の味方になり、理解を示し、心配している思いを示しましょう。

 

具体的に説得する

近親者に対して、具体的な症状や変化について話しましょう。観察した症状や日常生活の困難などの具体的な例を挙げ、その変化が認知症の可能性を示していることを伝えましょう。

 

感情的な反応を抑え、客観的な情報を提供することが重要です。

 

他の家族や本人の親しい友達と連帯する

他の家族や親しい友人と連携して説得を試みてみましょう。彼らのサポートや意見は本人にとって重要な影響力を持つ場合があります。共通の目標を持ち、家族全員で親をサポートする意思を示しましょう。

 

親の認知症を放置するとどうなる?

認知症の親を放置することは、以下のように健康と安全に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

 

事故に巻き込まれるリスクが上がる

認知症の親を放置すると、認知機能の低下により、事故のリスクが上がります。例えば、道で迷子になったり、家庭内での事故や火災の危険性が高まります。

 

孤立して精神に悪影響を与える

放置された認知症の親は、社会的な孤立を経験しやすくなります。家族や友人とのコミュニケーションの減少や、日常的な活動への参加の制約によって、彼らの精神的な健康に影響が出る可能性があります。

 

他の病気になる

認知症は他の病気を発症するリスクを高める可能性があります。以下に認知症が原因で発症する可能性がある病気や症状をいくつか挙げます。

 

栄養不良や脱水症

転倒やけが

うつ病、不安障害

免疫力の低下による病気

 

他の病気を放置する

認知症になると、記憶障害や判断が困難になり、薬物を適切に管理することが難しくなります。これにより、薬物の誤用、副作用、他の健康状態の効果的な治療の問題が生じる可能性があります。

 

定期的な医師の診察や治療の管理がなされないため、病状が悪化すると考えられています。

 

親が認知症になったらやるべきこと

親が認知症になった場合、適切な対応と準備が必要です。認知症の知識を深めること、相続対策をすること、周囲の人に頼ることをやるべきこととして念頭に入れましょう。

 

認知症の知識を深める

認知症についての知識を深めることは、当事者の状態を理解し、適切なサポートを提供する上で重要です。信頼できる情報源から情報を収集しましょう。

 

例えば、医師、認知症専門の組織や団体から提供される情報は貴重です。本サイトでも、認知症についての基本知識から最新のニュースまで、様々な情報を発信しています。

 

詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。

 

認知症とは?加齢による「もの忘れ」との違いについても解説

 

認知症の原因は?加齢だけでない認知症の種類と原因・症状について解説

 

認知症の早期発見の重要性。認知症チェックリストを受け早期治療を

 

相続対策をする

認知症の進行に伴い、親の能力や判断力が低下する可能性があります。相続対策を行うことは、将来的な問題を回避するために重要です。以下の手順を考慮してください。

 

遺言書を作成する: 親が希望する遺産の分配や遺言執行者の指定を明確にするために、遺言書を作成しましょう。専門家のアドバイスを受けながら作成することがおすすめです。

 

重要な文書を整理する: 親の財務や法的な文書を整理し、アクセスしやすい場所に保管しましょう。これには銀行口座、保険契約、不動産の書類などが含まれます。

 

代理人の指定を検討する: 親が自身の金銭や医療の決定を行えなくなった場合に備えて、代理人を指定することを検討しましょう。法的な手続きが必要な場合があるため、専門家の助言を仰ぐことが重要です。

 

周囲の人に助けを求める

認知症の親を介護することになると、重荷になり、ストレスを感じることがあるかもしれません。

 

したがって、介護のストレスが溜まれば、相手に冷静に対応することが難しくなります。特に重度になってくると、意思疎通が困難になり、対応に大きな労力を使う可能性が高いです。

 

そのため、認知症の親に対する介護は、信頼できる人や介護のプロに力を貸してもらいましょう。家族介護の重荷を他の人に分散することで、自分の負担を軽減し、生活に余裕を持つことができます。

 

また、認知症患者用の介護施設に頼るのも選択肢の一つです。まず、親の介護をしてみて、自分ができる範囲の介護と周囲の人がする介護の適切なバランスを決めましょう。

 

介護内容には以下のようなものがあります:

  1. 当事者の元をを訪れて一緒に創作活動や会話を楽しむ
  2. 入浴、着替え、トイレへの移動など、日常生活をサポートする
  3. 食品の買い物、食事の計画、掃除など、家事全般を担当する
  4. 創傷のケア、注射の投与、理学療法の提供など、医療問題に対応すること

 

認知症の親への対応方法

親が認知症になった場合、周囲の人の対応の仕方が大きな影響をもたらすとされています。

 

会話を工夫する

認知症の人は、円滑に会話をすることが難しくなるかもしれません。特定の単語を思い出すことが難しくなったり、会話の一部を忘れたり、興奮や混乱を引き起こしたりするかもしれません。

 

当事者とのコミュニケーション方法を適応させることで、本人を安心させ、理解されていると感じさせることが大切になります。

 

会話中の重要なスキルは以下のようなものがあります:

  1. 会話をポジティブにする:人は表情、話し方、ボディランゲージを通じてこれを表現することができます。
  2. 注意をそらすものを最小限にすること:家族の介護者は、テレビやラジオなどの背景騒音を制限し、親と目線を合わせながら目を見て座ることが望ましいでしょう。
  3. 落ち着いてはっきりと話すこと:理解しやすい言葉を使い、ゆっくり話し、声が大きすぎたり高くなりすぎたりしないようにすることで、会話を親にとって追いやすくすることができます。
  4. 必要なな時には注意をそらすこと:もし親が会話に興奮して圧倒されている場合、他の活動やトピックに注意を向けさせることができます。
  5. 親しい思い出を思い出させること:認知症の人は会話の最初を思い出すことが難しいかもしれませんが、過去の愛着のある思い出は覚えていることがあります。これらの思い出に関する会話は彼らを元気づけ、より自己をコントロールできるように助けることができます。
  6. ユーモアを使うこと:家族の介護者はユーモアを使って雰囲気を軽くし、親と一緒に笑える機会を与えることができます。

 

柔軟さと思いやりをもつ

認知症の方は問題行動をとることがあり、それをコントロールすることが困難になる場合があります。重要なのは、親に抵抗するのはできるだけ避け、それに対応することです。

 

対応の困難に直面した場合、次のようなことを試してみてください:

 

  1. 冷静に考える
  2. 忍耐強く思いやりを持つ
  3. 問題行動には裏があり、何かを訴えている場合があることを理解する
  4. 問題行動の引き金を考える(特定の時間帯や環境の変化など)
  5. 同じ対策が毎回通用しない可能性があるため、柔軟性を持つ

 

当事者が問題行動を示したり、攻撃的な態度を取る場合は、医師に相談することを検討すると良いでしょう。これらの行動は、薬の副作用や、不快感を感じている可能性があります。

 

気分の浮き沈みに注意する

認知症の親族の介護には柔軟性、回復力、忍耐力が必要となる場合があります。人はイライラを感じるかもしれませんが、それは当人に対する無関心を意味するものではありません。

 

ただし、継続的に極度のイライラを感じている場合、それは自己の幸福や親へのケアに影響を与える可能性があります。

 

以下のことに注意してみましょう:

  1. イライラの前兆に気づくこと:息切れ、頭痛、過食、アルコール摂取の増加などが前兆となる場合があります。
  2. 身体的に落ち着かせるための手段を取ること:一時的に状況から離れ、深呼吸をしたり、反応する前にリラックスするために瞑想したり、入浴したり、音楽を聴いたりすることができます。
  3. ネガティブな思考パターンに気づくこと:イライラしている人は、過度に一般化したり、個人的に受け取ったり、状況のポジティブな側面を無視したりする傾向があります。これらの思考パターンに気づくことで、人はより冷静かつ思いやりのある視点で物事を見ることができます。
  4. はっきりと自己を主張してコミュニケーションすること:自分自身のニーズや限界を表現できないと感じると、人はイライラすることがあります。感情を抑えたり、腹を立てたりする代わりに、自分の感情やニーズを冷静に主張することを目指すことができます。

 

認知症は早期発見と定期的なセルフチェックが重要

親族が認知症になったか疑う場合は、早めに医療機関へ相談してください。認知症は、早期に発見して適切な介入・治療を施すことで、その進行を遅らせられる可能性のある病気とされています。

 

そして、早期発見には定期的に自身の認知機能の状態変化を把握することが重要になります。

MCI段階で発見すれば進行を抑制できる

認知症の一歩前の段階にMCI(軽度認知障害)という状態があります。

物忘れなど認知症に見られる症状が出ているものの、その程度は軽く周囲に影響を及ぼすほどではない状態です。 

 

しかし、軽度とはいえMCIを放置すると、その中の約1割の方は1年以内に認知症を発症すると言われています。一方で、もしMCI段階で適切な治療を施すことができれば、健常な認知機能まで回復する可能性が14〜44%もあるとされています。

 

つまり、認知症を深刻化させないためには、少しの認知機能の変化に気づき、適切に対応することが有用であると考えられます。

 

まとめ

  • 親の認知症のチェックは医療機関で複合的に行う
  • 親に認知症の診断を受けてもらうには、本人の気持ちに寄り添いながらアプローチする
  • 認知症を放置すると、健康と安全に深刻な影響を及ぼすため危険
  • 親が認知症になった場合、適切な対応と準備が必要
  • 認知症の親には思いやりと柔軟性をもちながら、注意して対応する

『認知機能セルフチェッカー』は「自分ひとりで、早く、簡単に」をコンセプトに認知機能低下のリスク評価ができるヘルスケアサービスです。40代以上の健康な方たちを対象に、これまでにない新しい認知機能検査サービスを提供しています。お近くの医療機関でぜひご体験ください。

-認知症に備える

関連記事

関連記事はありませんでした